炎症性腸疾患治療の基本は塗り薬??

5-ASA製剤は塗り薬?

✨みなさん5-ASA(ごあさ/ファイブアサ)製剤って知っていますか?

 5-ASA製剤とはペンタサ®️、アサコール®️、リアルダ®️の総称です。

この薬の大きな特徴は、特殊なコーティングにあります。普通の飲み薬は消化吸収された後に、肝臓や腎臓で代謝を受け、全身に作用します。一方、5-ASA製剤はコーティングによって消化されずに腸まで届き、腸で溶け始め直接付着することで効果を発揮します。
イメージとしては「大腸に届く塗り薬」のような働きなのです。

飲み薬だけではなく坐薬や注腸薬といった肛門から使用するものもあります。特に直腸付近に炎症が起きやすい潰瘍性大腸炎の方には効果が期待できます。一方で、小腸にも炎症が起きやすいクローン病の方では5-ASA製剤は使わないこともあります。

⚠️ 注意ポイント
・噛み砕いたり割って飲むとコーティングがはがれて効果が弱くなります。
・便の中に薬のカラが出てくることもありますが、これは中身が溶けた後のカラだけなので、多くの場合は心配ありません。

この記事を書いた人

橋本 悠
橋本 悠医療法人石井会 石井病院
【資格・所属】
日本炎症性腸疾患学会専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
医学博士

炎症性腸疾患に関する研究や論文を多数執筆。
2017年より横浜市立大学附属市民総合医療センター IBDセンターで診療・研究に従事。
2019年に地元・群馬へ戻り、炎症性腸疾患チームのリーダーとして診療を継続。
2025年より石井病院にてIBD診療を担当し、2027年には県内初となるIBD専門外来を開設予定。